2024年10月31日現在、マイコプラズマが全国で流行しています。
愛知県は全国でも1,2位の患者数のようです。
「マイコプラズマかどうか調べてほしい」というお問い合わせが多いので、以下に診断についてご説明いたします。
まず、重要なことは特徴的な症状や経過の確認です。
しつこい空咳、頭痛、倦怠感、発熱、咽頭痛、嘔気などを呈します。好発年齢は5歳以上のお子様がほとんどです。上記でマイコプラズマを疑った場合は、以下の検査の選択があります。このうち、1は肺炎の有無を確認するものでマイコプラズマ特有のものではなく、4は結果が遅いため有用ではありません。確定診断には、主に2と3が使用されます。
1.胸部レントゲン検査
2.核酸増幅法(1-2日)
3.迅速抗原検査(15分)
4.血液検査(数日)
日本マイコプラズマ学会のガイドラインでは、15歳以下の小児においては、
急性期の確定診断には、マイコプラズマ核酸増幅法(LAMP法あるいはQプローブ法など)
を実施することが望ましい。
と記載があります。迅速抗原検査は、15分で結果がでますが、検出率は60-75%であり、陽性者を見逃す可能性が高く、そもそも小児のガイドラインでは推奨されていません。
以上のことから、当院では核酸増幅法であるLAMP法を採用しております。結果が1-2日かかりますが、治療開始して効果判定と結果説明を同時に行うことで見逃しや治療の遅れは防げます。
参照 肺炎マイコプラズマ肺炎治療指針(日本マイコプラズマ学会)
https://plaza.umin.ac.jp/mycoplasma/